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「未来のイノベーターはどう育つのか ― 子供の可能性を伸ばすもの・つぶすもの」を読んでの感想
結構面白い本だったので書評を書きます。
書評なんて大それたものではありませんが…
正直にいうとこの本を購入したきっかけは、イノベーターという何やら恰好良い言葉に踊らされたのとアマゾンでの評価がそれなりに良かったから( ^ω^)・・・
主体的な行動からは程遠いですね。
我が子をイノベーターにしたいわけではないけれど・・・
始めにお断りしておくと、わたくしノギーは我が子をイノベーターにしたいという願望があるわけではありません。
むしろ夫の方がそのように思っているかもしれませんが・・・
ただ、2020年の教育改革が話題になっている昨今、日本だけでなく世界の人材はどのように育成されようとしていていて、とりわけアメリカではどんな問題提起がなされているのかは興味がありました。
これからの社会で役立つ人材
著者のトニーワグナーは、失敗して学ぶことと社会に役立つことの重要さを説いています。
そして社会に役立つイノベーターはどのように教育されてきたかを論じているのが本書の肝になっています。
ここで大切なのは、そのようなイノベーターは、必ずしも現在のアメリカの教育システムの本流として教育されていないという著者の危機感です。
うーん。アメリカのものは、なんでも先進的と潜在意識で思い込んでいる私にとっては、正直そのこと自体がびっくりです。
だって、白熱教室とか見るとアメリカの授業って日本のそれと違って自由に意見を言うイメージがあるんですよね。
私なんか授業中だんまりをきめこんでいましたから、ああいうスタイルって結構凄いなって思いっていましたから・・・
さて、著者のトニー・ワグナーの主張に話を戻すと必ずしも社会に役立つというのは、それ自体が目的なのではなく、情熱の向こうに時として気がつかない間に、社会への貢献が目的になることも多いと述べています。
いつか、幸せになる条件とかという特集をプレジデントで読んで以来子供たちにも、そのことを望むようになっている私ですが、そのうちの一つが失敗しても立ち上がるということであり、一つが誰かの役に立つ人間であってほしいということです。
私たちの周りにもイノベーターはいる
著者の述べる「イノーベーション」とは狭義の意味で用いられる技術革新では決してなく、名著「イノベーションと企業家精神」でドラッカーが述べているイノベーションに違いありません。
そして、小さなイノベーションは私たちの周りでも日々起きているのではないでしょうか?
トヨタの「カイゼン」だって立派なイノベーションですよね。
それと似た事例は、あなたの周りに多くはないかもしれませんが、いくつか散見できるはずです。
そして私はどうか・・・?
この書籍には多くの親、あるいは教師(メンター)が登場します。
一様に親は変わっている親として周囲から認識され、また教師は革新的な取り組みをしていると評されます。
私は彼らのように変わった親になれるかどうかは分かりませんが、何らかの行為を通して社会に貢献できる大人でありたいと思いました。
子供たちには革新的であってほしいかも・・・
そして私はやはり子供たちに革新的であってほしいと心のどこかで願っているようです。
それは、決してインターネットを駆使したシリコンバレーの成功体験を体現することではなく、社会に何らかの貢献をするという意味ででもありますし、好きなものを見つけてそのことに情熱を傾けてほしいという願いでもあります。
まとめ
やはり、書評というほどのものではないなと読み返してみて改めて思います。
にも関わらずここまで読み進めてくださってありがとうございます。
最後に、この書籍の中で一つ印象的な挿話が挟まれていました、それはランディ・パウシュの最後の授業に関する話です。
詳しくはこちらで記載していますので、ここでは割愛します。
この書籍の著者もそして上で紹介したランディも、あるいはこの書籍に出てくる方々もある目的に向かって多大な情熱を傾けています。
それらの人々に書籍を通じて遭遇できたことは何よりも嬉しく、また身の引き締まる思いがする書籍です。