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世帯課税(N分N乗)方式とは

世帯課税(N分N乗)方式が、最近話題です。

そもそも世帯課税(N分N乗)方式とはいったいどんな制度なのか簡単におさらいしておきましょう

フランスで導入されている制度

そもそも世帯課税(N分N乗)方式は、フランスで1946年から導入されている制度で、1980年代に拡充されきて、少子化対策に一定の効果があったとされています。

現行制度との違いは

 

現行の制度との大きな違いは、なんといっても所得税が個人にかけられるのか、世帯にかけられるのかといったことです。

現行の制度では、所得税は個人を対象に課税されています。

それが、世帯課税(N分N乗)方式では、世帯の収入に対して課税されるという仕組みになります。

世帯課税(N分N乗)方式の計算方法

仮に世帯年収が1000万円で、4人家族(父・母・子2人)だったとしましょう。

まずは、1000万円を家族の人数で割ります(いわゆるN分です)。

1,000万÷4=250万円・・・・(課税される所得額)

この250万円に対して税率をかけることになります。

その税率は、累進課税と言って所得額が大きくなるほど、税率が大きくなっていく仕組みをとっています。

現行の制度だと250万円には10パーセントの税率がかかりますから、式は次の通りです。

250万円×0.1=25万円・・・・(一人当たりの税額)

この25万円が一人当たりの税額ということになります。

つまり、25万円を今度は家族4人分支払わなければならないということになります(いわゆるN乗です)。

25万円×4人=100万円・・・・(世帯で支払う税額)

 

ちなみに年収1000万円で、単身世帯の場合だと税率が33パーセントになるそうなので税額は33万円ということになります。

※試算には控除分を含んでいません。

 

いつから実施されるのか?

今回、マスコミで世帯課税(N分N乗)方式が大きく取り上げられましたが、実現性には疑問符が付きます。

というのは、世帯課税(N分N乗)方式は、以前から少子化対策の目玉施策としてしばしば取り上げられてきましたが、実際、個人課税から世帯課税(N分N乗)方式へ変換するのは大きなパラダイム変換が必要になるからです。

 

むしろ、こういった税制改革はマスコミが取り扱いやすい側面があるために大きく話題になっているのかなという印象が否めません。

 

今の子育て世代も損をする?

世帯課税(N分N乗)方式は、基本的に世帯人数が多い家族にとって減税になる仕組みです。

とはいえ、現在国の借金がこれだけかさみ、しかも社会保障費がますます増大する中で、社会全体として税収が下がるということは考えずらいです。

そうするならば、子育て世代以外の方は(一部の子育て世代も)、実質増大になる可能性が高いとおもいます。

子供たちはやがては大きくなります。

つまり、その時にはあなたの家庭は結果的に増税になっているということが容易に想像がつくのではないでしょうか?

つまり、子どもが自立するまでの時間が、限られている現在の子育て世代は、世帯課税(N分N乗)方式が導入される頃にはその恩恵を十分に受ける前に、負担だけ増えることが十分考えられるのです。

 

とはいえ・・・

とはいえ、社会全体で考えたとき自分たちの世代だけ損をするから反対という考え方は私はあまり好きではありません。

社会全体の利益が何かを考えながら行動したいという気持ちもあります。

ただ、仮に少子化を止めるといったことを利益としたとしても、世帯課税(N分N乗)方式を少子化対策の切り札のように取り上げるのは反対です。

少子化対策が成功しているといわれるフランスでも何もこの税制方式のみで少子化対策が成功しているわけではありません。

例えばフランスでは、学費はほぼ無料だったりします。

また、子育てなどがしやすいような労働環境が整えられています。

これらの制度も一朝一夕で実ったというよりもまさに、100年の計といった感じです。

 

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